梅酒が熟成する様子を観察するためのガチ装置をラズパイで作った

技術ネタ

昨年から果実酒を漬け始めたのですが、お酒の色が変化していくのが面白く、漬けあがるまでよく観察していました。今年は梅酒を漬けようと思ったのですが、せっかくなので熟成の様子をラズパイで常時観察してタイムラプスでその変化を記録できるようにしたいと思います。

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梅酒ができる原理

梅酒の熟成の過程では主に2段階の変化が起きます。参考

まず、梅酒内の氷砂糖が解けていない時は、梅の中の方が糖分の濃度が高いため、水分やアルコールが浸透しやすく、アルコールが浸透することによって、梅の中の香り成分がアルコールに解けていきます。

次に氷砂糖が徐々に解けていくことによって、梅の外の糖分の濃度が高くなり、梅の中の水分や糖分が外に流れていきます。

香りのある梅酒を作るためにはこのような2段階の変化を経させる必要があり、そのため、粉上の砂糖よりも氷砂糖を使う必要があります。

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装置の構成

装置はラズベリーパイとUSBカメラ、USBのLEDテープを使用しています。

cronで1時間に一回LEDを点灯、USBカメラで撮影、LEDを消灯、rcloneでGoogle Driveに保存するという流れです。また、毎朝7時にline notifyで梅酒の様子を画像で通知します。

観察システムの構成

装置の照明条件は一定にするため、太陽光の影響を受けないよう装置全体を段ボールで囲っています。段ボールの内側は白い画用紙(光沢なし)を一面に貼っています。

詳しいプログラムの流れは以下のページで解説しています。

定点観察装置をラズパイで作る(装置の構成)

カメラと梅酒の位置関係
焼酎を注いだ直後の梅酒
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今回の梅酒のレシピ

  • 青梅:1 kg
  • 氷砂糖:500 g
  • 焼酎:1.8 L
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変化の様子

1~3日目

※ この間ホワイトバランスをいじったり、ピントをずらしたりして試行錯誤していたため若干移り方がまばらになっています。

5/29の13時から漬け込みを開始しました。

変化の様子を見ると、はじめの数時間で梅が浮き上がり、氷砂糖が沈殿していきました。また、青かった梅が一日目で黄色っぽくなっています。二日目以降は特に変化がないように見えます。

漬け始めてから3週間

※LEDの出力が安定しないようで若干のちらつきが生じてしまっています

6/10(13日目)あたりから梅の上側にエキスが出てきているのがわかります。

漬け始めてから1か月半

上側のエキスが徐々に濃くなってきており、それにつれて梅が沈んできているのがわかります。

本来は抽出が一様に行われるように中身を定期的に混ぜた方がいいのですが、定点観測が目的なので我慢します…色の変化が無くなったら混ぜるのを検討しようと思います。

漬け始めてから3か月

今後も定期的に変化の様子を更新していきたいと思います。

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